「LINE公式アカウントのステップ配信って、どうやって設定するの?」「自動でメッセージを送れるらしいけど、やり方がわからない」——そんな疑問を持つ店舗オーナーさまは少なくありません。
ステップ配信は、友だち追加をきっかけに、あらかじめ用意したメッセージを自動で順番に届ける機能です。うまく活用すれば、手間をかけずに来店促進やリピーター育成ができます。ただし、設定手順にはいくつかのポイントがあり、知らないまま始めると通数を無駄に消費してしまうケースもあります。
この記事では、LINE公式アカウントのステップ配信の設定手順を5ステップで解説します。業種別のシナリオテンプレートや料金プランとの関係、よくある失敗パターンまで、店舗オーナーさまが迷わず設定できるように網羅的にまとめました。
この記事を書いた人
出沢 寛崇 |プラスIT 代表
LINE公式アカウント・Instagram・Googleビジネスプロフィールを活用した店舗集客の専門家。飲食店・美容サロン・小売店など多業種の構築・運用支援の実績を持つ。「必要最小限の仕組みで、最大の成果を」をモットーに、デジタルが苦手なオーナーでも成果が出る導線設計を得意とする。
- ステップ配信の仕組みと通常配信との違い
- 管理画面での設定手順(5ステップ)
- 飲食店・美容サロン・小売店ですぐ使えるシナリオテンプレート
- 料金プランと通数消費の関係、通数シミュレーション例
- やりがちな失敗パターン3つと具体的な対策
「設定が難しそう」「シナリオの作り方がわからない」という方は、LINEでお気軽にご相談ください。店舗に合った配信シナリオを一緒に設計します。
LINEステップ配信とは?仕組みと通常配信との違い

ステップ配信とは、友だち追加などの特定のアクションをきっかけに、あらかじめ設定したメッセージを決まったタイミングで自動配信する機能です。
たとえば、友だち追加の翌日に「ようこそメッセージ」、3日後に「おすすめメニュー紹介」、7日後に「初回限定クーポン」を送る——といったシナリオを一度設定すれば、その後は自動で動き続けます。
通常の一斉配信との違い
| 比較項目 | 一斉配信(ブロードキャスト) | ステップ配信 |
|---|---|---|
| 配信タイミング | 配信ボタンを押した瞬間 | 友だち追加からの経過日数で自動配信 |
| 対象 | 全友だち or セグメント | 開始条件に合致した友だちのみ |
| パーソナライズ | 同じ内容を全員に送信 | 条件分岐で属性ごとに送り分け可能 |
| 手間 | 毎回手動で作成・配信 | 初回設定のみ(以降は自動) |
| 向いている用途 | キャンペーン告知・臨時のお知らせ | 新規友だちの教育・来店促進 |
私たちがLINE公式アカウントの運用を支援する中で感じるのは、一斉配信だけに頼っている店舗が多いということです。一斉配信は「今いる友だち全員」に送るので即効性はありますが、新しく友だちになった人には過去のメッセージが届きません。ステップ配信なら、友だちになったタイミングに関係なく、全員に同じ導線を提供できます。
メルマガとLINEステップ配信の違い
似た仕組みにメールマガジンのステップメールがあります。ただし、LINEとメールでは到達率に大きな差があります。LINEヤフー for Businessによると、LINE公式アカウントのメッセージ開封率はメールの約3〜6倍とされています。「せっかく送ったのに読まれない」というメルマガの課題を解決できるのがLINEステップ配信の強みです。
ステップ配信を導入する3つのメリット
メリット1: 配信作業を自動化して人的コストを削減
LINEヤフーマーケティングキャンパスでも解説されているとおり、ステップ配信の最大のメリットは、一度シナリオを組めば配信が自動化される点です。毎回メッセージを作成して送信ボタンを押す必要がありません。
私たちが支援する飲食店では、オーナーさまが調理の合間にLINEの配信作業をしているケースがよくあります。ステップ配信を導入したことで「営業中にスマホを触らなくてよくなった」という声をいただいています。
メリット2: 友だちの行動タイミングに合わせて配信できる
一斉配信は「店舗側の都合」でタイミングが決まりますが、ステップ配信は「友だち追加した日」が起点です。つまり、友だち一人ひとりの興味が高いタイミングでメッセージが届きます。
友だち追加した直後は「このお店に興味がある」状態です。このタイミングでお店の特徴や限定クーポンを届けることで、来店に直結しやすくなります。
メリット3: 段階的なアプローチで来店率・リピート率アップ
1回のメッセージで来店を決める人は少数派です。ステップ配信なら「お店の紹介→メニュー紹介→クーポン配布→口コミ紹介」のように、段階的に信頼を積み上げてから行動を促せます。
私たちの支援実績では、ステップ配信を導入した美容サロンで、友だち追加から初回来店までの転換率が約1.5倍に改善したケースがあります。「知らないお店にいきなり予約する」のはハードルが高くても、数回のメッセージでお店の雰囲気が伝わると行動に移しやすくなるためです。
ステップ配信の設定手順【5ステップ】
ここからは、LINE公式アカウントの管理画面でステップ配信を設定する手順を解説します。LINE公式アカウント管理画面マニュアルも併せてご確認ください。
LINE Official Account Manager(管理画面)にログインし、左側メニューの「ステップ配信」を選択します。「新規メッセージを作成」をクリックすると設定画面が開きます。初めての方は「テンプレートを使用」を選ぶと、サンプルのシナリオが用意されているので設定がスムーズです。
基本設定として以下の3項目を入力します。
- タイトル: 管理用の名前(友だちには表示されません)。「友だち追加後フォロー」など、内容がわかる名前にしてください
- 有効期間: いつからいつまでステップ配信を動かすか。期間限定キャンペーン以外は「開始日のみ設定」でOKです
- 配信数の上限: この設定を超えるとステップ配信が停止します。料金プランの月間通数を考慮して決めてください
ステップ配信が動き始めるきっかけ(トリガー)を設定します。選べるのは以下の2種類です。
- 友だち追加: 新しく友だちになった人を対象にする。店舗の基本パターンはこちらを選んでください
- オーディエンス: 既存のオーディエンス(クリックリターゲティング等で作成した属性グループ)を対象にする。既存友だちへの再アプローチ用です
「友だち追加」を選んだ場合、追加日や追加経路(QRコード・検索・URLなど)で対象を絞ることもできます。
シナリオの本体を作成します。「ステップを追加」→「メッセージを配信」をクリックし、以下の2つを設定してください。
- 待ち時間: 前のステップから何日後に送るか(1〜30日で設定可能)
- メッセージ内容: テキスト・画像・リッチメッセージなど、通常のメッセージと同じ形式で作成できます
たとえば「友だち追加の1日後にお礼メッセージ」「3日後にメニュー紹介」「7日後にクーポン配布」のように、日を空けながら段階的に設定していきます。
必要に応じて、属性(性別・年齢・OS・エリア)やオーディエンスで配信内容を分岐させます。たとえば「20代女性にはデザートの紹介」「40代男性にはランチセットの紹介」など、属性ごとに異なるメッセージを送り分けることが可能です。
条件分岐が不要なら、このステップは飛ばしてかまいません。設定が完了したら「利用開始」を押すとステップ配信が稼働します。
LINE公式アカウントには6種類のテンプレートが用意されています。「フォローアップ(短期・長期)」「再来店の促進(短期・長期)」「レビュー依頼」「商品宣伝」の中から選べば、待ち時間と開始条件があらかじめ設定された状態で始められます。初めてステップ配信を使う方は、まずテンプレートから試してみてください。
【業種別】すぐ使えるシナリオテンプレート3選

「設定手順はわかったけど、何を送ればいいのかわからない」という声が多いので、私たちが実際に構築した業種別のシナリオテンプレートを紹介します。そのまま使える内容なので、参考にしてください。
飲食店: 友だち追加後7日間シナリオ
| 配信日 | 内容 | 狙い |
|---|---|---|
| 即日(あいさつメッセージ) | 友だち追加のお礼+初回限定10%OFFクーポン | すぐに来店してもらう |
| 1日後 | お店のこだわり紹介(食材・調理法など) | お店への興味を高める |
| 3日後 | 人気メニューTOP3を画像付きで紹介 | 「食べてみたい」という動機をつくる |
| 7日後 | 「初回クーポンの期限は今週末です」とリマインド | 来店を後押し |
私たちが支援した居酒屋では、このシナリオを導入して友だち追加から2週間以内の来店率が約20%に達しました。ポイントは「いきなりクーポンだけ送る」のではなく、お店の魅力を伝えてからクーポンのリマインドを送る流れです。
美容サロン: 施術後フォロー+次回予約誘導シナリオ
| 配信日 | 内容 | 狙い |
|---|---|---|
| 即日(あいさつメッセージ) | 友だち追加のお礼+サロンの予約方法案内 | 予約導線の確保 |
| 1日後 | 施術メニューの紹介(人気の3コース) | メニュー選びの参考にしてもらう |
| 5日後 | ヘアケア・スキンケアのお役立ち情報 | 「プロの知識がある」と信頼を獲得 |
| 14日後 | 次回予約の案内+リピーター限定クーポン | 2回目の来店を促進 |
美容サロンの場合、来店周期は1〜2か月と長めです。そのため、待ち時間を長めに設定して「忘れた頃にリマインドが届く」ようにするのがコツです。
小売店: 新商品告知+ポイント促進シナリオ
| 配信日 | 内容 | 狙い |
|---|---|---|
| 即日(あいさつメッセージ) | 友だち追加のお礼+ショップカードの案内 | ポイントカードの利用を促す |
| 2日後 | 今月のおすすめ商品3選を画像付きで紹介 | 商品への興味を喚起 |
| 7日後 | お客さまの声・レビュー紹介 | 購入を迷っている人の後押し |
| 14日後 | LINE友だち限定セール or ポイント2倍デーの告知 | 再来店のきっかけをつくる |
LINE公式アカウントのショップカード機能と組み合わせると効果的です。ステップ配信でショップカードの存在を周知しつつ、ポイント2倍デーでの来店を促す流れを作れます。
ステップ配信の料金と通数の関係

ステップ配信を設定する前に、必ず知っておいてほしいことがあります。ステップ配信で送ったメッセージは、1通ごとに課金対象としてカウントされます。無料で自動配信ができるわけではありません。
プラン別の通数シミュレーション
各料金プランの月間メッセージ通数の上限内で、ステップ配信と一斉配信の両方をやりくりする必要があります。
| プラン | 月額料金(税別) | 月間無料メッセージ通数 | ステップ配信に使える目安 |
|---|---|---|---|
| コミュニケーション | 0円 | 200通 | 約100通(残り100通は一斉配信用) |
| ライト | 5,000円 | 5,000通 | 約2,500通(残り2,500通は一斉配信用) |
| スタンダード | 15,000円 | 30,000通 | 約15,000通(残り15,000通は一斉配信用) |
月間200通の上限で、ステップ配信(4通シナリオ)を使う場合を計算してみましょう。
- 月に新規友だちが25人追加される場合: 25人 × 4通 = 100通(ステップ配信)
- 残り100通で一斉配信(友だち全員に月1回送れる人数は100人まで)
- 月に新規友だちが50人追加される場合: 50人 × 4通 = 200通(ステップ配信だけで上限到達)
無料プランでステップ配信を使う場合、シナリオは2〜3通に抑えるのが現実的です。
料金プランの詳細については、以下の記事で解説しています。
LINE公式マニュアルによると、月間の通数上限を超えた場合、すべてのステップ配信が自動的に停止します。一部だけ止まるのではなく、全シナリオが止まるので注意してください。なお、友だち数に上限はなく、どのプランでも友だちは無制限に追加できます。
「通数がいつの間にか上限に達してしまった」というご相談をよくいただきます。プランに合った配信設計をご提案しますので、お気軽にご相談ください。
ステップ配信でやりがちな失敗3選と対策
ステップ配信は便利な機能ですが、設計を間違えると逆効果になるケースがあります。私たちが実際に相談を受けた事例をもとに、よくある失敗パターンと対策を紹介します。
失敗1: 通数を消費しすぎて通常配信が打てなくなる
ステップ配信を6通・7通と欲張って設定した結果、月間通数の大半をステップ配信で消費してしまうケースです。キャンペーン告知や臨時のお知らせを一斉配信したいのに、通数が残っていない——という状況になります。
ステップ配信に使う通数は、月間上限の50%以下に抑えてください。残り50%を一斉配信用に確保しておくことで、急なキャンペーン告知にも対応できます。コミュニケーションプラン(無料・200通)の場合、ステップ配信は2〜3通に絞るのが現実的です。
失敗2: 友だち追加直後に連続配信してブロックされる
友だち追加の当日・翌日・2日後と、毎日メッセージを送ると「しつこい」と感じられてブロックされるリスクが高まります。特にあいさつメッセージとステップ配信の1通目が同日に届くと、1日に2通届くことになり、ブロック率が上がります。
最初のステップ配信は、友だち追加の翌日以降に設定してください。あいさつメッセージで伝えたい内容(お礼・クーポン)を送った後、ステップ配信の1通目は1〜2日空けて送るのがベストです。全体的に、1通ごとに最低2日以上の間隔を空けてください。
失敗3: 条件分岐を細かく設定しすぎて管理不能になる
「男性にはこのメッセージ、女性にはこのメッセージ、20代には…30代には…」と条件分岐を増やしすぎると、シナリオが複雑になりすぎて修正・改善が困難になります。
最初は条件分岐なしのシンプルなシナリオから始めてください。1か月ほど運用してデータが溜まってから、反応の良い層・悪い層を分析して条件分岐を追加する方が効果的です。条件分岐は最大でも2〜3パターンに抑えてください。
LINE公式アカウント標準機能の限界と拡張ツール
ここまで解説した設定手順やシナリオは、LINE公式アカウントの標準機能だけで実現できます。ただし、標準機能にはいくつかの制限があり、「やりたいこと」によっては拡張ツールが必要になります。
標準機能でできないこと
| やりたいこと | 標準機能 | 拡張ツール |
|---|---|---|
| タグ(購入商品・来店回数など)に基づく配信分岐 | 不可 | 対応可能 |
| リッチメニューのタップをトリガーにした配信 | 不可 | 対応可能 |
| 友だちの行動(URLクリック・アンケート回答)に基づく分岐 | 一部可能(オーディエンス) | リアルタイムで対応 |
| 配信の時間指定(曜日・時間帯) | 日単位のみ(時間指定不可) | 時間単位で指定可能 |
| ステップ配信の作成数 | 50件まで | 無制限(ツールによる) |
拡張ツールを検討するタイミング
以下の3つに当てはまる場合は、Lメッセージなどの拡張ツールの導入を検討してください。
- 友だち数が500人を超えた: セグメント配信の重要性が増し、標準の条件分岐では対応しきれなくなるため
- 複数のシナリオを並行して動かしたい: 「新規友だち向け」と「リピーター向け」を同時に管理する必要が出てきたため
- 購入や予約などの行動データと連携したい: タグやカスタムフィールドで友だち一人ひとりの状況を管理したいため
逆に、友だち数がまだ少ない段階(100人以下)では、標準機能で十分です。まずは標準のステップ配信で運用を始め、「もっと細かく配信を分けたい」と感じたら拡張ツールを検討する流れをお勧めします。
LINE公式アカウントの基本設定がまだの方は、以下の記事を参考にしてください。
リッチメニューとステップ配信を組み合わせた活用方法については、以下の記事で解説しています。
よくある質問
はい、コミュニケーションプラン(無料)でもステップ配信は利用できます。ただし、月間200通の上限内でやりくりする必要があるため、シナリオは2〜3通に抑えるのが現実的です。
はい、ステップ配信で送信されたメッセージは1通ごとに課金対象としてカウントされます。月間の通数上限を超えると、すべてのステップ配信が自動停止するのでご注意ください。
ブロックされた友だちには、以降のステップ配信メッセージは届きません。ブロック後に再度友だち追加された場合は「新規追加」として扱われ、ステップ配信は最初からスタートせず「配信停止」の状態になります。
LINE公式アカウントの標準機能では、「属性」(性別・年齢・OS・エリア)と「オーディエンス」(クリックリターゲティング等で作成したグループ)の2種類で分岐できます。タグや購入履歴に基づく分岐は、Lメッセージなどの拡張ツールが必要です。
初めてステップ配信を使う方は、テンプレートから始めることをお勧めします。「フォローアップ」「再来店促進」など6種類のテンプレートが用意されており、開始条件と待ち時間が設定済みなので、メッセージ内容だけ編集すればすぐに使えます。慣れてきたら自分でゼロから作成してみてください。
まとめ
LINEステップ配信は、友だち追加をきっかけに自動でメッセージを届けられる強力な機能です。この記事で解説した内容を振り返ります。
- ステップ配信は「友だち追加」をトリガーに、設定したシナリオを自動配信する機能
- 設定は5ステップで完了する。初めての方はテンプレートの活用がおすすめ
- ステップ配信のメッセージは課金対象。月間通数の50%以下に抑えるのが運用のコツ
- 友だち追加直後の連続配信はブロックの原因になる。1通ごとに2日以上の間隔を空ける
- 標準機能で物足りなくなったら、拡張ツール(Lメッセージ等)の導入を検討する
まずは標準のテンプレートを使って、シンプルなシナリオから試してみてください。1か月ほど運用したら配信データを確認し、内容やタイミングを改善していくことで効果が高まっていきます。
プラスITでは、LINE公式アカウントのステップ配信設計から運用代行まで一貫してサポートしています。「どんなシナリオを組めばいいかわからない」「通数を効率的に使いたい」など、お店の状況に合わせたご提案が可能です。まずはLINEでお気軽にご相談ください。

